「きもの」や「きものにまつわる歴史・文化」についての知識習得を通して、「きもの文化」への理解を深め、さらに親しんでもらうことを目的に｢きもの文化検定｣を実施しています。
今年も、去る平成24年2月26日（日）京都七条にあるハイアット・リージェンシー京都にて、1級合格者15名を含む213名が参加し、｢合格者表彰式並びに記念パーティー｣を開催いたしました。
当日は、きもの文化検定審議会の華道家元池坊次期家元の池坊由紀さん、ファッションデザイナーのコシノジュンコさんや「きもの名誉学士」の門川大作京都市長、テレビ朝日アナウンサーの宮嶋泰子さんにも会場に駆けつけていただきました。茶道裏千家による呈茶席や和菓子の老舗 末富店主の山口富蔵さんによる「京の余白」についての講演、服飾評論家の市田ひろみさんのトークショーもあって、会場は、和やかな雰囲気につつまれ盛会の内に終了致しました。
｢合格者表彰式並びに記念パーティー｣の前日の2月25日（土）には、工房見学会を開催しました。今回は、京友禅に携わる工房4箇所と西陣織に携わる工房5箇所の2コースを見学し、103名が実際に製作現場を肌で感じ、きものや帯への理解を更に深めて頂きました。
京友禅コース
京友禅コースでは、京都駅に集合後、2班に別れ、光映工芸(株)では製法特許技法の金彩の技術を見学し、(株)しょうざんでは企画から手描友禅の工程、(株)アトリエ津室では、独特の味わいの出る蝋纈染と金彩銀彩の工程とを、(株)菊堅染工では刷毛できものの地色を染める引き染の工程をそれぞれ職人の皆様より説明いただき、また直接質問にお答えいただき理解を深めました。
西陣織コース
西陣織コースでは、晴明神社に集合し、(株)細尾商店へ移動。見学先の概要について説明をいただきました。その後2班に分かれ(株)細尾商店では、コンピューターを用いて紋意匠図をつくる工程と力織機の工程を、百余年の歴史をもつ洛陽織物(株)では、伝統の手機の工程を見学、(株)染聖中野では繊細な技と感覚で糸を染めていく職人技を、まこと織物(株)では、指先の技巧だけで爪やつげの櫛で緯糸を掻き寄せながら織るすくいの技法を、（有）渡部整経では、織物の長さに合わせて経糸を準備する整経の工程を見学しました。
